香港で、中国政府が必要ならば軍の出動も辞さないと強調しています。混乱を鎮めて公共の秩序を維持することが目的とのことです。
中国政府は24日、香港で数週間にわたり続いている暴力的な抗議デモを受けて、香港政府から“公共の秩序”を維持するための支援要請があれば、中国軍の出動は可能だと改めて強調した。
一国二制度の原則が揺らいでいることが背景にあるようです。
中国本土への容疑者引き渡しを可能にする“逃亡犯条例”改正案をきっかけにした大規模デモは、民主改革を要求するより広範な運動へと発展。デモ参加者のうち一部の強硬派と警察の間では、暴力的な衝突も散発している。
これまで中国政府は事態の収拾を香港政府に委ねていたが、国防省の呉謙(Wu Qian)報道官が北京で記者会見し、香港の混乱を鎮めるために中国人民解放軍(PLA)が出動する可能性について初めて公の場で言及した。
国防省は香港問題にどう対応していくのかとの質問を受けた呉報道官は、香港の駐留部隊に関する法律の条文に“明確な規定”があると指摘。この条文によると、“公共の秩序の維持や災害支援時に”香港当局は“必要に応じて”中央政府に駐留部隊の援助を要請できるという。
数日前には、反政府デモ参加者らが中国政府の香港出先機関の国章を汚す行為などに及んだ。これについて呉氏は、“一国二制度の原則の核心”を揺るがすものだとして“断固容認できない”と非難した。
白い服を着た集団の事件について、関する様々な憶測が流れているようですが。
デモが続く香港の元朗区で7月21日、白シャツの男たちの一団が、デモの参加者たちを襲撃した。男たちは地元の犯罪組織“三合会”のメンバーらとみられている。
この暴力行為に対し、香港警察の動きがきわめて遅かったことから、三合会と香港警察の癒着を指摘する声も現地では多い。だが、警察は“対応が遅れたのは多忙が理由”として癒着を否定している。
ただ、彼らはカネで動く連中であり、なんの報酬もなく自発的にこうした組織的行動をすることはまず考えにい。何者かの依頼によってデモ潰しに動員されたことは疑いない。おおもとはおそらく中国政府ということだろうが、それこそ地下社会のネットワークを介してカネが動いたのだろうと推測される。
実は7月21日早朝、元朗区議の麥業成(ジョニー・マック)は、元朗の黒社会が雇われて“反送中デモ”の報復に出る可能性があるとの情報を得て、警察に連絡していた。
麥業成の証言が正しければ、警察は21日夜の襲撃を事前に知っているはずなのに、現場への到着は白シャツ軍団の襲撃が終わったあと。元朗駅に最初にやって来た警官2人は白シャツの男がこん棒を持っているのを確認しながら何もしなかった。警察側の言い分は2人の警官は装備が不足して白シャツ軍団を止めることができず、35分後に支援部隊が到着するまで待機していた、という。
またこの騒動で24~54歳の男6人を現場で違法集会容疑で逮捕したとしているが、どう考えても白シャツの男たちを逮捕人未遂、傷害罪の現行犯で逮捕をすべきではないか。警察の調べでは彼らは“三合会=マフィア”関係者で、“14K”および“和勝和”と呼ばれる団体の構成員だと明報などが報じている。
これに先立ち、中国軍の幹部が香港の問題には干渉しないことを明言していたことも共有しておきます。中国軍はわずか2週間で前言を撤回したことになります。
香港担当の中国人民解放軍の幹部が、先月米国防総省高官との会談で、中国軍の駐留部隊は香港の問題に干渉しないと明言していたことがわかった。複数の関係者によると、人民解放軍の陳道祥少将が、デビッド・ヘルビー第一国防次席次官補(インド太平洋安全保障担当)との会合の冒頭で述べた。
ヘルビー氏は6月13日に人民解放軍香港部隊の本部を表敬訪問し、陳少将と会談。前日は中国本土への犯罪容疑者の引き渡しを可能にする法案に反対する大規模デモが、数メートル先の場所で行われていた。
香港ではこれ以降、抗議活動と暴力行為が続いている。
ある関係者は“陳少将は冒頭から、人民解放軍は昔からの香港の問題に対する不干渉の原則を破ることはないと明言した。自分から話を持ち出したので驚きだった。センシティブな時期の訪問で、明確なシグナルだった”と述べた。
米国防総省の高官も匿名を条件に、陳少将と国防総省高官が会談したことを確認。“陳少将は先週の会談でその件に言及した。2人の私的な会談だったため、これ以上話すことはできない”と述べた。
人民解放軍とつながりがある関係者によると、軍は現時点で香港の問題に関与する計画はないという。
“現時点で”という単語が信用に値しないことは分かった。これが人民解放軍のやり方だ。香港はもう時間の問題かもしれないね。
中国軍当局はあくまでも香港の要請があった場合と前置きをしていますが、前提条件の違いにより出動の有無が決まることになりますので、事実上の前言撤回となります。米国向けに融和的な姿勢を見せただけとも考えられます。
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